【ネタバレなし】映画「デッドプール2」感想&予告編で英会話
映画「デッドプール2」(2018)
あらすじ
平凡な日々を送っていたデッドプールことウェイド・ウィルソン。そんな彼の前に未来からやってきた超人 "ケーブル"が現れる。
ケーブルの狙いはミュータントの孤児院で生活する少年ラッセル。
当初、ラッセルを守ることに乗り気でなかったウェイドであったが、恋人ヴァネッサの言葉でケーブルと戦うことを決意する。
自分ひとりではケーブルにかなわないと悟ったウェイドは新聞広告で超人を求人しチーム「Xフォース」を結成する。
予告編 (日本語版)
感想
映画全体について
待ちに待った超お気楽無責任ヒーロー「デッドプール」の続編です!
マーベル作品の中で、これほどインパクトのあるヒーローはいませんw
シリーズ物の映画の多くは
1作目が大ヒットする
→わーい、予算が増えた
→これでVFXにお金が使えるぞ〜
→ストーリーがなおざりになり、ただただうるさいだけの映画に
→2作目大コケ・・・
というパターンが多いのですが、デッドプールは違います。さらに小ネタを充実させパワーアップして戻ってきました。
無駄に金をかけてる〜って感じはありません。
Amazon.com が提供するオンライン映画データベースサイト「IMDb (インターネット・ムービー・データベース)」で 8.1/10 points、さらに辛口で有名なサイト「Rotten Tomatoes」でも83%というかなり高レートをつけていることからも今作がどれだけ高評価を得ているかが分かります。
日本でも公開週の週末の興行収入ランキングが7週連続1位を獲っていた「名探偵コナン ゼロの執行人」を抜いて1位になりました。
デッドプールの魅力は、主人公ウェイドの奔放さはもちろん、彼が発するセリフの面白さにある気がします。
でも、これらのセリフの多くはその他のアメコミ・ヒーローに関する知識、今回は特に映画「X-MEN」とデッドプールの関係性を知ってないと、1回で理解するのは大変・・・
たとえば、あとで予告編の英語解説でも触れますが、
「Pump the hate brakes, Thanos. (サノス イキってる)」
とか
「You sure you're not from the DC Universe? (DCユニバース出身かよ)」
とかは「サノスって誰」、「DCユニバースって何?」っていう知識が必要になります。
その他にも日本語字幕では出せない原音の面白さもたくさんあり、私自身映像翻訳経験者の目線から「翻訳者の方、ここの内容も字幕に出したいだろうなぁ〜。でも字数制限で諦めるしかないんよね〜」って思いながら映画観てましたw
小ネタ
さらに他の映画のオマージュ(パロディ?)も満載
たとえば、
映画「氷の微笑」
映画「セイ・エニシング」
といった映画ファンなら必ずツボるパロディもあります。
特に「氷の微笑」のパロディは腹筋崩壊・・・
「セイ・エニシング」も元ネタを知ってると、当該シーンがかなり笑えます。
音楽
ストーリー、アクションはもちろん、音楽好きな僕にとってはこれまた劇中で流れる音楽のチョイスが秀逸。
前作でテーマソングとして使われてた DMX の "X Gon Give It To Ya"はイントロだけでテンションアゲアゲです!
今作も映画冒頭で使われてます。(ほんのちょっとですが・・・)
DMX がクソかっこいい!
あと、劇中でウェイドが未来から来たケーブルに言う
Is Dubstep still a thing? (ダブステップはまだ人気か?)
でクスっと笑い
直後に流れる Skrillex の "Bangarang"で脳内ドーパミンの活力MAX!!!!
まさに Dupsteps never die! です。
さらにツボったのはAC/DC の "Thunderstruck"
このあたりでもう超絶トランス状態・・・
その他、忽那汐里がネガソニックの恋人「ユキオ」として登場するなど、書ききれないほどのネタが満載です。
オススメ度
★★★★☆
ですが、
・ウェイドをはじめ、体がバラバラになったりグロシーン満載
・下ネタのオンパレード
これらに抵抗がある方はオススメしません。
とはいえ、今回も前作同様、不覚にも最後のシーンで泣かされてしまった・・・
デッドプール恐るべし
では最後に予告編の英語セリフを解説してみます。
今回は英語解説だけでなく、マーベルとDCについても触れてみました。
英語版予告編で英会話 (日本語なし)
英語リスニングレベルは比較的簡単です
①リスニングチャレンジ
②英語セリフ解説
1. We getting close!
→ get + 形容詞 で「〜の状態になる」
2. You all know the drill!
→ drill は「演習」といった意味もありますが、ここでは「手順」とかそんな意味で使っています
3. Intercept the convoy.
→ intercept (妨害する)
サッカーやアメフトでつかう「インターセプト」もここから来ています
→convoy (車列)
刑務所からミュータントを移送する車両を指しています
4. And watch out for Cable!
→ watch out (警戒する)
→ Cable
ケーブルは今作でかなり重要なポジションです
5. Hit it!
→ hit it は本当にいろんな意味で使われます。
1) 出ていく
2) 演奏する
3) エッチする
今回は 3) じゃなくて、単純に hit (ぶっ飛ばす) って意味です
6. There's this kid. He's in trouble.
→ There's ~ は文字通り「〜がいる」という意味ですが、よく話を切り出すときに使ったりします。
There's this fuckin cute girl at the bar.
(そういえば、あのバーに超かわいい子がいるんだ)
→ this は、この〜、というより「ある一人の」ってニュアンスです
7. Move or die.
(直訳) 動くか死ぬか
→ 「どけ。さもないと死ぬぞ」
この or は「でないと」という意味
Study hard or you'll fail the test. (しっかり勉強しろ。でないと不合格になるぞ)
8. Pump the hate brakes, Thanos.
(直訳) 憎しみのポンピングブレーキしろよ、サノス
→ pump the brake は自動車教習所でならう「ポンピングブレーキ」のこと。
急ブレーキじゃなく、ゆっくりと何度もブレーキを踏んで止まるあれです。
問題は、ここで Thanos と呼びかけてるってこと。
サノスとはアベンジャーズを扱ったブログでも説明しましたが、マーベル作品の中でも絶大な人気を誇るヴィラン、サノスのことです。
デッドプールにサノスは出てきません。一見関係ないように思えるかもしれませんが、さっき紹介したケーブル、実はサノスを演じてる俳優と同じなんです。
ケーブル
サノス
全部同一人物です。すごい!
てわけで、わざと言い間違えてアベンジャーズのサノスも演じるジョシュ・ブローリンをイジってるってこと。
かく言う主人公ウェイド演じるライアン・レイノルズもDCコミックスのヒーロー「グリーン・ランタン」を演じてたりもするんですよねw
1人で複数のヒーロー映画の主役を張るって、普通は考えられないけど、さすがアメリカ。
9. I ain't lettin' Cable get to him. But I can't do this alone.
→ ain't (= am not)
→ let ~ get to ~「〜を〜の所へ近寄らせる」
10. We need backup.
11. We're gonna form a super-duper fuckin group.
→ form (結成する)
→ super-duper (超一流の)
12. It's time to get back on LinkedIn.
→ It's time to ~ (〜する時が来た)
→ get back on ~ (〜に戻る)
→ LinkedIn (リンクトイン)
なじみのない方が多いかと思いますが、リンクトインは世界最大の「ビジネス特化型SNS」で、ビジネスパートナーや求人で使われたりします。
超人チームのメンバー募集をSNS広告でやる、って発想がぶっ飛んでていいですよね〜
13. Meet Bedlam.
14. My name is Shatterstar.
15. Domino. I'm lucky.
→ドミノは今後も重要なキャラになりそー
16. Luck isn't a superpower.
17. And it's certainly not very cenematic.
→ certainly (確実に、絶対に)
→ cenematic (映画っぽい)
「運だけがいいヒーローなんて地味で映画向きじゃない」ってこと
18. Yes, it is.
→ not very cinematic (映画向きじゃない) というコメントに対して
Yes. と答えてると日本人的感覚では「ええ、映画向きじゃないわね」と解釈してしまいそうですが、英語では真逆です。
no に対する受けごたえとして、事実がそうであるなら
Yes, it is. となります。
Aren't you married? (結婚してなかったっけ?)
↓
結婚してるんだったら
Yes, I am. (いいえ、してるわ)
してないんだったら
No, I'm not. (ええ、してないわ)
日本語と訳が反対になるので、ややこしいですね
19. Let's meet in the middle and say "No, it isn't."
→ meet in the middle
この表現ですが、おそらく meet 人 halfway という成句から来ているのかと思います。
meet 人 halfway で「譲歩する」という意味。
halfway = in the middle どちらも中間という感覚ですよね。
つまり、「運もスーパーパワーの一つ」と言い張るドミノに対して、
「百歩譲ってそうだとしても俺は認めねえ」というニュアンスのセリフかと
20. Fuck it. It's showtime.
→ Fuck it. は「知ったことか」とかヤケクソになったときに使います。
20. You're no fuckin hero. You're just a clown dressed up as a sex toy.
→ clown (ピエロ)
→ dressed up (着飾る)
日本版の予告編では sex toy がただの toy になってますねw
21. So dark. You sure you're not from the DC Universe?
→ dark (シリアスな)
→ You sure ~ (ほんとに〜か?)
このセリフは、DCユニバースが何か分からないと理解不可能ではないでしょうか。
残念ながら日本語字幕でも「DCユニバース出身かよ」としか訳せてません・・・
ではまず、アメコミの勢力図について簡単にお話します。
アメコミの2大勢力として
① マーベル・コミック
② DC コミック
があります。
アベンジャーズに登場するヒーローたちは①のマーベル・コミックで描かれるキャクターです。
一方、みなさんご存知のスーパーマン、バットマン、そしてアローといったヒーローは②のDCコミックに登場するキャラです。
ここから、アベンジャーズなどの1つの世界観を元に展開されるマーベル・コミック作品を
「MCU (マーベル・シネマティック・ユニバース)」と呼び、
同じような概念で総称されるDCコミック作品を
「DCU (DCユニバース)」と呼びます。
先述のDCコミックのヒーロー、スーパーマン、バットマンといった作品は比較的「まじめで暗い世界観」を特徴としています。
一方、マーベル・コミックのキャラは今作デッドプールをはじめ、ほとんどのキャラはコメディ色の強いヒーローが多いです。
キャプテン・アメリカ、ウィンター・ソルジャー、ブラック・ウィドウ、ホークアイ、この辺は結構真面目なキャラですけどw
(ちなみにウィンター・ソルジャー、ブラック・ウィドウ、といった名前も劇中ではしっかりとイジられてます)
したがって、予告編のウェイドのセリフ
So dark. You sure you're not from the DC Universe?
(DCユニバース出身かよ)
というセリフは、
「MCUではおめえみたいにシリアス系のキャラは出てこないはずだ。ほんとにMUCのキャラなん?実はおめえDCユニバースから生まれたキャラやろ?」
という意味で発していると思われます。
22. Bring it on, One=Eyed Willie.
→ Bring it on (かかってこい)
→ One-Eyed Willie
これも説明が必要ですね。
One-Eyed は「片目」ということなので、右目を失ったケーブルのことだというのは分かると思います。
では、なぜ Willie か?
それはケーブルを演じているジョシュ・ブローリンが過去に出演していた映画にヒントがありそうです。
ブローリンは映画「グーニーズ」に主人公マイキーの兄役として出演していました。
グーニーズは海賊「片目のウィリー」の宝物を探しに行くストーリーだったことから、同映画に出演していたブローリンをイジってこのようなセリフを言っていると思われます。
分かんないですよね〜普通・・・
23. Your bullets, they're really fast!
→ bullet (弾丸)
このシーン大好きです!
ルパンの石川五ェ門ばりの太刀さばきと思いきや・・・w
大体こういうかっこいいシーンのときって、オチがあるのがデッドプール。
24. Last but not least...
→直訳:最後だけど一番悪いわけじゃない
大本命を最後に言うときに使います
25. Peter
26. Any power you wanna tell us about?
27. I don't... I don't have one.
28. Um, I just saw the ad.
→ ad = advertisement (広告)
先述のリンクトインの求人広告のことですねw
29. You're in.
→ You're in. は、誰かをグループとかに入れようとして、それが決定したときに使います。
ピーター、このオヤジ結構いい味出してますよ〜
では。
Ciao!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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